2015/03/03

ベーシックベルニナ電子ミシン。 購入ミシンNO.23 リッカー・ベルニナ・ホリデーヌ 1021

ミシンのハナシ1では購入ミシンNo.22まででしたので、2ではNo.23からのスタートです。

このミシン、リッカー・ベルニナ・ホリデーヌ1050と殆ど同じ機能を持ったミシンです。だからすでに1050を持っている自分には必要はないのかもしれませんが、不具合があるとのことで予想以上に安い値段で出品され、大きな値上がりもしていなかったので、試しに入札したらあっさり落札できてしまったのです。

ボディ前面パネルは私が持っているタイプのホリデーヌ1090と同じ模様が入っています。
機能は1050とほぼ同じ。だから届いて、清掃し注油などをして調整して縫ってみたら、あまり新鮮な発見はありませんでした。


針棒が横に振らないということだったこの中古ミシン。最初は確かに針棒が横に動きませんでしたが、油を差して、手を添えて横に動かしてみたら、程なくして横振りするようになりました。
機械式なので、ほこり取りや注油、ちょっとした調整をすれば動くようになるのはとてもうれしいです。
直線しかほぼ使わないという人も多く、前の所有者の方もほとんどジグザグなど使っておらず固着したのではないかと思われます。ただし、不具合を未然に防ぐために、たまにはジグザグにして縫ってみるのはメンテナンスのために重要だと感じます。一応ジグザグするという機能を持った機械なのですから、動かしてあげましょう。
人間や動物も動かさないと体も固まってきますので、関節や筋をストレッチをしてあげるという感覚をミシンやその他の機械にも持ったほうがいいのだと改めて思いました。

コンピューターミシンは便利だし好きですが、シンプルで分かりやすく、親しみやすい、故障の心配も少ないという点で、電動、電子ミシンは信頼に値します。だから未だになくならないし、手放せない人もいるのでしょう。 
液晶タッチパネル式の万能でハイテクな今のミシンとは機械としての向き合い方、対峙の仕方が異なります。
液晶や基板がダメになったら修理も高くつくし、買い替えた方がいいだろうなー、何年持つかなー、使わないときは電源切っておかないと液晶劣化するよな、とか思わなくて済みます。
そういう点では電動でなく、足踏みが一番安心できますね、きっと。

書いておきたい特徴はこれといってあまりないのですが、一つ使ってみて気づいた事と言えば、
この1021の針停止位置は常に下になります。1050は反対に常に最上点で針が停止します。

私は鞄や服などを縫うなら上停止、1050の仕様の方が好きです。
なぜなら、下停止にしても、自動糸切がないので、いちいち針を上にあげなければなりません。自動糸切がついていれば下停止で問題ないのですが、ない場合は必ず針を上げるという一手間が必要です。
直線や緩やかなカーブを縫う事が多く、こまめに素材を回転させたりするものを縫う以外は返し縫をした後、針が上がった状態の方が、すぐに素材を取り出して糸を切れます。

ただし、素材を回転したりすることが多い小物や、細かいカーブや素材の際を縫う事が多い場合は下停止の方が便利な気がします。

例えばレザークラフトも際を縫う事が多いので、下停止の方がいいと思います。
靴づくりの際もかなり端を縫うことやカーブも多いので、下停止の方がいいです。靴の学校で使っていたポストミシンは下停止設定になっていました。そして押えの膝上げレバーもあると便利です。

今のミシンでは、自動糸切がついているものは下停止がデフォルトになっているものもありますが、上下どちらかをボタン一つで選べるコンピューターミシンも多いです。
そういう点はコンピューターミシンの優れたところです。

1021と1050の基本的な縫い性能はほぼ同じ。どちらも職業用と同じボビンを使う全回転釜です。操作感もほぼ変わりません。貫通力もあり、音も静かで、コンピューター基板がないため故障も少ない頼れるミシンです。

ジグザグ縫いができる職業用ミシンとしては、ブラザーのTZ1-B652やジャガーのVelvet Ⅱ305という機種がありますが、このホリデーヌ1021や1050もその仲間に入れてもいいのではないかと思います。ホリデーヌのスピードは職業用ほど出ませんが、遅いと感じる事はそれほどないです。そこそこのスピードは出ます。
1021 垂直全回転釜

今でも機械式の昔ながらのベルニナミシンは1008が販売されていますが、これはベルニナCBフック、半回転釜方式です。

私はどちらも縦釜(垂直釜)なので、好きですが、CBフックであれば、ホリデーヌ1090-1240なんかと同じなので、1021や1050が全回転なのは違いがあってうれしい事です。
そして職業用と同じボビンなので、ベルニナ純正ボビンよりは簡単に安く手に入ります。ボビンも安ければボビンケースも安く調達できます。ボビンケースも太糸用などのために複数持ちたい場合も便利です。





10 件のコメント:

  1. はじめまして。
    ミシン購入をずっと考えていてハナシ人さんのブログでいろいろ勉強しています。
    神戸の方なのですか?私も神戸なのでミシンスペース件がうまくいくといいですね(^^)
    私も自分で仕事場を作ったので 応援しています。

    少し教えて頂きたいのですが ホリデーヌの1050はモーターの出力はどのぐらいなのでしょうか?
    リッカーはワット数がいろいろあるみたいなのですが違いがわからなくて・・・。
    ワット数の高いもののほうが部品が金属で強いのかなとも思ったりしています。

    はじめてのミシン購入なのでいろいろ探していますが1050あたりがコスト的にもいいのかなと
    思っています。1240とかは人気が高いので状態がわからないかなーと。お値段もしますし・・・。
    ですが、1050はものが少ないので修理などが気になっています。後は、針が上で止まるところと
    聞いた話ですが返し縫いレバーが使いにくい?というのですがいかがでしょうか?
    また、形式的に部品の弱いところやアタッチメントの適合など
    気にしなければいけないようなところはあるのでしょうか?

    はじめての書き込みでいろいろお尋ねしてすみませんが教えていただけると幸いです。

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  2. コメントありがとうございます。同じ神戸の方なんですね。

    ホリデーヌ1050はモーター出力というか消費電力は90Wだったかと思いますので、1230や1240と同じくらいだと思います。ホリデーヌは概ね金属で出来ているので、どれも頑丈です。
    1050の返し縫いレバーは慣れれば使いにくいということはありません。電子ミシンなので縫い模様が少なく、針の停止位置が常に上になります。
    1230や1240は停止位置をボタン操作で選択できます。
    コートやジャケットを縫うなら鳩目のボタンホールが縫えるコンピューターミシンの方がいいす。
    ただし、そのようなものをあまり縫わないなら、基本の縫い性能が高い1050で十分かもしれません。

    アタッチメントは1050、1230、1240は共通(ベルニナ旧タイプ)です。ベルニナは部品が高いです。ただしヘビーユーザーでない限り買い足すこともあまりないと思います。

    1050は機械式なので、基板のあるコンピューターミシンに比べて故障が少なく、今後も修理で困ることはあまりないでしょう。

    以上、参考になれば幸いです。

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  3. ご親切に有り難うございます。
    仕事で必要なタオル地のシーツや術衣を作ったり、将来的には財布なども作れればと思っています。
    1050よさそうですね(^-^)
    1240などは押さえ金などがたくさんありますが1050は付属していないのでしょうか?
    あまり一緒に写っている物をみかけません。
    ない場合、職業用、ベルニナ用、家庭用
    どの押さえ金を購入すればよいのでしょうか?
    ご存知でしたら教えて下さい。

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  4. ご希望の用途であれば、1050でいいと思います。むしろ1050の方がシンプルでいいかもしれませんね。

    1050や1021の中古は標準押えしかついていないものも多いですよね。押えは元々5つくらいが標準装備であったようです。0:標準ジグザグ、3:ボタンホール、4:ファスナー、5:まつり縫い、9:つくろい縫い押えです。
    1240などでも通常はこの5つがあれば十分です。私も他のものは殆ど使いません。

    押えはベルニナ用の旧タイプ押え金を購入することになります。押えはベルニナの代理店など購入場所が限られます。旧タイプですので、取り寄せになることも多いです。

    ただし、ベルニナ押えNO75の押えアダプターというのがあって、それを購入すれば標準的な家庭用押えが取り付けられます。

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  5. 有り難うございます。
    貴重な情報有り難うございました。
    また、何かありましたらお願いしてしまうかもわかりませんが よろしくお願いいたします。
    これからもがんばって下さい。

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  6. こんばんは、はじめまして。
    子どもの服のちょっとした直しなどがしたく、使い勝手の良いミシンをと探し始め、こちらのブログにたどり着きました。ミシンの話しもさることながら、その小気味よく繰り出される言葉達に惹かれ、夜な夜なこちらを訪れております。

    先日オークションで、やっとリッカー1230を落札することができハッピーな数日なのですが、自分の周りにミシンを愛する人も少なく、この喜びを誰かに話したくなってしまい、こちらに投稿するという身勝手に打って出ております次第です。

    ブログの更新をお見かけしなくなったかと思うのですが、体調などは大丈夫でしょうか。ご健康、ご活躍を期待しております。

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  7. こんばんは。コメントありがとうございます。
    ちょこちょこ見ていただいているという事ですごく嬉しいです。

    リッカー1230落札できたんですね!!やはり1230はいいです。ベルニナのミシンは他のものも持っていますが、縫いの実力は1230や1240は相当高いと思います。縫い心地、頑丈さ、貫通力、安定感、どれをとっても満足のいくものです。他のミシンよりも上手に縫えるような気がしますし、自分の思い通りに動いてくれるミシンですね。私も縫う事が好きになったのは1230を手に入れてからです。

    最近ちょっと更新していなかったのですが、コメントを頂いたので、また書いてみようかなーという気になってきました。
    温かいコメント、ありがとうございました!

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    1. 早速の返信、ありがとうございます。感激!です。

      お持ちのミシンで、スペースをオープンさせたいと書かれた頃は、本当に出不精な私ですが「大旅行に行こう」と久々に思うほど、こちらのブログに元気をいただいております。

      また素敵なお話しを楽しみに、訪れてくれた1230の習得に励みたいと思います。

      梅雨の節、どうかご自愛下さい。

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  8. めまして、今ミシン選びに悩んでいる時にこちらの記事が目に留まり是非主様のご意見を聞きたくコメントさせて頂きます。

    私は今小物作りにハマっているのですが、最近カバンを作りたいと思うようになりました。
    カバンに使うのは帆布8号がメインで持ち手等付けると相当に厚みがあり(それこそデニムのベルト通し部分くらいの厚み)今使用しているJUKIのHZL7800で大丈夫なのか心配しております。
    あと、針停止位置記憶が無く送り歯が少なく送る機能が若干弱いのと垂直ガマ使用とはいえ使い続けると元は家庭用なので無理が出てくるのではないかと言うことです。

    なので職業用を購入しようかとジャノメの780BDに欲しい機能も有るので決めていたのですが、
    こちらの記事でベルニナ1230を知り、針停止位置がフットコントローラーで出来るとの事で激しく興味をそそられました(笑)
    自動糸切りや糸通し機能は必要ではないのですが、糸切りの際針が上で止まってくれたら楽なので…
    (地味ですが私にとっては欲しい機能です)
    本当ならミシン販売店で触ってみたいのですがなんせ田舎で(苦笑)
    もし宜しければ私の様な使用目的の場合に対しての主様の見解を是非お聞きしたいです!
    宜しくお願い致します!

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    1. はじめまして。コメントありがとうございます。
      JUKI HZL-7800は貫通力や安定感はありますが、使い勝手という点でやはりベルニナの方がいいような気がします。(あくまで個人の感想ですが)
      リッカー・ベルニナ1230は針停止位置が指定可能、貫通力もあり、フットコントローラー操作がしやすいので、鞄小物つくりにもおすすめです。革も厚いものでなければOKですし、これでダメなら職業用以上になります。
      (1230と、1240,1241、1090、1091のモデルは模様の数の違いはあれど、基本性能はほぼ同じです。)

      ただし、安心感という意味ではジャノメ780の方があると思います。帆布の鞄をメインで販売しているお店でもジャノメ780系を使っているのを見ました。

      決め手はジグザグ・ボタンホール等できるミシンやロックミシンを持っているのであれば職業用。
      すでに小物を作られているようですので、価格などにもよりますが、職業用の方がいいかもしれませんね。

      ジャノメ780の難点は大きいこと思いことです。定位置で置く場所があるならいいですが、出し入れするのはちょっと面倒です。

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