2016/10/21

あれば便利なアイロン定規

ソーイングに欠かせないのがアイロン。

仕上げ時はもちろんですが、クセをつけたり、伸縮を落ち着かせたり、あらゆる場面で活躍します。

縫う前の準備として、アイロンで綺麗に折っておけば、ソーイングがよりやりやすく、また仕上がりもきれいになります。

1㎝や2㎝、3㎝と縫い代を折る際も、長い距離になると、曲がらずに折っていくのがなかなか難しくなってきます。

そんな時、アイロン定規を当てて折れば楽なのはわかっていたのですが、このアイロン定規も市販のものを買うとなかなか高いのです。

ただのボードに縦横格子状に1㎝、2㎝と線が引いてあるだけなのですが、アイロンをあてるので素材がどんなものでもいいわけではなさそうだし、どうしようかずっと迷っていたのです。

厚紙に線を引いて作ってしまえば作れるようなので、私もいずれ自分で作ろうと思っていましたが、そのままになっていました。

手アイロンで折り目を付けていくときは手持ちの定規の横のラインを目安に折っていたのですが、熱を持つアイロンの場合は、最初に折り目をはかって折って、ある程度の距離を折ったら曲がっていないか確認のためまた測りとやっていました。

先日、生地を買いに行ったお店でたまたま他店よりやすくなっていたので、この機会にと買ってみることにしました。

こんな感じです。

確かに便利です。あれば安心ということで買ってよかったですが、手間を惜しまない人、近所の店では1000円くらいで売ってあるところしかないし、そこまで出すらならまあ要らないかという方は自分で厚紙に線を引いて作ればいいのではないかと思います。

アイロン定規と同じクロバーが製造販売しているソーイングゲージというものもあります。
http://www.clover.co.jp/cgi-bin/clover_search/syousai/index.html?hinnban=25321

デザインは少し違いますが、海外ではMeasuring Gaugeというものがあるようです。

2016/10/14

リッパーよりもボタンノミ!?

今までボタンホールの穴あけは、ソーイング本でも書かれていて、多くの人がそうするように、待ち針を端っこさして、切りすぎないようにしてリッパーで切り裂くようにしていました。

或る時海外のブログを見ていたら、chisel(日本語ではノミ)で開けると書かれていたのです。

CLOVERと柄に書かれていたので、これは日本でも売っているんだろうなと思い調べてみたら、ボタンノミという商品を発見できました。
気になったので手芸店で見てみたら、結構どの店でも置いてありましたが、今まで全く気にしていなかったので、あることすら知りませんでした。

私がみた海外ブログでは持ち手が薄い木目で出来たCLOVER製のものだったのですが、日本の手芸店やネットショップなどで見ると、プラスチックの赤い持ち手のものが現在主に販売されているようです。
どちらかといえば木製の方が好みなのでそちらの方が
欲しかったのですが、現在は廃番のようで、手に入れにくいので、まあいいかと赤いものを買ってみました。


大体1000円+税、安いところで800円くらいで販売されています。
高いのか安いのか何とも言えない値段ですが、ボタンホールに合わせてボタンノミで押えれば簡単に切れるので、便利です。
仕上がりについては、こちらの方が少しだけ綺麗な気もしますが、リッパーで切ったものとそれほど変わりません。

よって、そんなにボタンホールの穴をあけることがない人はリッパーでいいと思います。


日本のメーカーが出している便利な道具があるので、一応紹介してみました。

2016/10/12

ボビン収納 綿棒2本どめ法 番外編 工業用糸

前回の投稿で紹介した、綿棒2本を使ったボビンと糸巻きの対応収納方法ですが、工業用糸の場合は、糸巻の径が大きいので前回のやり方ではできません。

工業用の場合は多くの人がそうやっていると思われるとおり、ボビン収納ケースを使って、糸と対応するように管理して収納した方がいいような気がしますが、
家庭で工業用糸を使っている人で、何とか綿棒2本どめでやりたい場合は、やろうと思えばできます。

コーン巻きの下の穴から、綿棒2本を通したボビンを突っ込み 上から綿棒を引っ張れば固定されます。



糸巻の上部で綿棒2本が広がっている形にしておけ安定度が増します。
白い耳のウサギみたいですね。

取り出すときがやや面倒なのですが、上から綿棒を押しこめば出てくると思いますが、出てきにくい場合は、上から押した後下から綿棒を引っ張れば出てくるでしょう。
下から綿棒の先に指が届かない場合上からトンドンとたたけばボビンが落ちてきます。

ボビンを2個入れた場合は、ウサギの耳のでっぱりが短くなりますが、こんな感じになります。
やや不安定ですが、一応入ります。

このやり方、家庭用の糸駒と違って、出し入れが面倒なので、それ程おすすめしませんが、一応できるということだけお伝えしておきます。


2016/10/09

ボビンの収納 お困り解消

ボビンって増えてくると収納に困りませんか?

私も最初はミシンの本体に付属の付属品収納ケースに入れていて問題なかったのですが、だんだん糸が増えてきたり、ミシンを何台も買ってしまっているので、それぞれのミシンにボビンを入れていては効率が悪いのです。

手芸屋さんやミシン販売店にはボビン収納ボックス(ボビンキーパー)って売られていますよね。
あれ大体500円から1000円くらいするので、買うかどうか迷うものです。
100円ショップで売られている収納ケースとそれほど変わらない素材で作られているので、余計に高いと感じてしまって、なかなか購入に踏み切れないのです。

これは今やあらゆる商品で言えることですが、100円ショップが生活に根付いてしまったために、

 こんなの100円で買える。もったいない。100円ショップにこれと同じようなもの売ってないかな。
 100円ショップで売っている材料で何とか工夫すれば代用できる。

あらゆる生活の場面、買い物するとき、こんな風に考えてしまうこと多いと思います。

だから1000円もすると躊躇するのです。

私も以前からボビン収納ボックスが欲しいと思っていましが、今ある100円ショップで買った小物収納ケースにバラバラとまとめて入れておく方法で何とかなっているからやり過ごしていました。

でも、糸が上から一目でわからないから、いちいち取り出して確認しないといけないし、ボビンから出た糸端が絡まることもあるしと、やっぱりボビン収納ボックスがあればいいんだろうな、くらいに思っていました。

やっと先日、ネットでボビン収納ボックスを買いました。ほかの部品を買うついでで送料もかからないし、値段も安かったので買ってみようと思えました。
ボビン収納ケースは手芸クラフト系有名メーカーから出ているスポンジが入ったものもあるのですが、これはプラスチックの仕切りのみのシンプルなデザインです。
こんな風に収納できます。


ただし、ボビンの糸って、糸の色の微妙な違いや番手、糸の種類などによって、時間が経過すると判別がつかなくなります。
番手や色、糸の種類が複数混在している場合には、どの糸駒から巻いた糸かかわからなくことがあるのです。

それを解消するのが、糸こまと同じ糸種のボビンをとめておけるボビンキャッチャーというもの。
これであれば、ボビンの糸がどの糸か一目でわかります。
ただし、6個で300円くらいします。これでは糸が増えてくると結構な出費になります。
 まとめて30個、50個、100個と買えば6個入りよりは1つあたり安く買えるところもあるようですので、これが気に入った
 方はまとめて買ったほうがいいかもしれません。

ここでまた100円ショップなのですが、ダイソーにもボビンストッカーという商品が売られています。
形状は異なりますが、ボビンキャッチャーのように糸駒とボビンをとめておけるもので、これも6個入りです。
これならそれほどコストはかかりませんが、それでも6個しか入っていないので、ボビンが多い場合はそこそこの数を買わないといけません。だから私は購入するにいたりませんでしたが、糸の数が多くない場合はいい商品だと思うので、買って活用してください。

棚などにつかう、ダイソーの木製のダボ(6㎜径のもの)を使いボビンや糸駒の収納に使っているという情報もありました。糸駒とボビン別々に収納する場合、これを使うと有効な感じもしましたが、糸駒とボビンをまとめる時はボビンキャッチャーやボビンストッカーと違い、ダボの形状がまっすぐなので、出し入れがやや面倒な気もしてピンときませんでした。

何とかならないかと、私が考えてやってみて、うまくいったのが、 ”綿棒2本どめ” 法です。
綿棒もものによっては先端の固さや形状、全体の長さが違うので、すべてのものでできるかはわかりませんが、
今回使ったのは、またままたダイソーのこれ。

綿棒もドラッグストアでは300円くらいするものもありますが、100円で250本はいっているので、1つに2本使っても125セットは作れるということです。

  家にあったドラッグストアで買った綿棒も長さが同じくらいで同じようにできましたが、200本しか入っていなかった
  ので、コスト的にはダイソーなど100円ショップのものですね。

綿棒2本どめは、少しだけ操作が面倒かもしれません。
2本そろえてそのまま突っ込むと入れにくいので、出し入れするときはまず1本を糸駒に入れて、その後ボビンをいれ、その後もう1本綿棒を押し入れれば固定できます。
綿棒2本をずらした状態にすれば、そのままボビンを抜いたりも出来ます。



この綿棒、長さが70㎜/7cmくらいなのですが、
一般的な糸駒の高さが4㎝、ボビンの高さが1㎝前後であることを考えると、2㎝あまります。多少綿棒のでっぱりが長い気もしますが、持ち手として邪魔というほどではありません。

さらにもう一つ、綿棒2本どめのメリットがあります。ここからが本領発揮です。

複数ミシンを持っている人、職業用を本縫い用、家庭用をボタンホール用にしている人ってそれなりにいると思います。
市販のボビンキャッチャーなどは基本的にボビンを一つしか留められない設計ですが、この綿棒2本どめはボビン2個を固定できるのです。
7㎝の綿棒に4㎝糸駒と、1cm前後のボビン2個(職業用1、家庭用1)というように1つの糸駒で2種のボビンがある場合も1つにまとめられます。
2つボビンをとめた場合は1㎝くらいあまるので、持ち手として適度な長さでとても便利です。



どのボビンでも、真ん中の穴の径はほとんど変わらないので、ほぼすべてのボビンでこの方法が使えると思います。上の写真はベルニナCBフック用のボビンですが、HA型も問題なくできましたし、下の写真の2つ入れてあるボビンは、下が家庭用で一般的なプラスチック11.5㎜ボビンで
、上は職業・工業用のボビンです。

2種以上のボビンを使い分ける必要がある人には、さらにこの綿棒2本どめが有効と感じられるでしょう。

なお、ボビンから糸端がでてくるのがボビン収納で困ることの一つなのですが、2つの綿棒の間に糸を挟んでおけば、ボビンから糸がバラバラ出てくることもありません。(1つしかボビンを入れない場合は綿棒の細い部分に1、2回糸を巻きつけて、綿棒先端で糸端を挟むと、とめやすいです。)

気になった方、ボビン収納に困っていた方で、気になった方は、ほとんどコストもかからないので、ぜひ試してみてください。

長期間使用したわけではないので、綿棒の先がほつれたりしてくることもあるかもしれませんが、安いので、その時は気軽に取り換えればいいですね。

2016/10/05

きれいに、まっすぐ端を縫う方法

押えってみなさんどれくらい付け替えているのでしょう。

端から1㎜、2㎜を綺麗に縫うには、生地を綺麗に切って折っている必要がありますし、少しゆがんだりすることはよくあると思います。

もっとまっすぐ綺麗に縫えたらいいのに。
そう思うことあるのではないでしょうか?

2枚重ねならまだしも、生地が4枚以上重なっているときはまっすぐ端を縫っていくのが難しくなります。

そんな時、職業用や工業用なら段付き押えがありますので、押えに沿って生地をセットし、送っていけば綺麗にまっすぐ縫えます。


私も段付き押えを持っているのですが、職業用の場合押えを交換するためには、ネジを外して付け替えないといけないので、面倒なのでほとんど標準押えで縫ってしまうのですが、長く細い紐状のものを縫うときどうしても一部で少し曲がってしまうことがあったので、段付き押えに付け替えてみたら表裏ともに端から一定の幅で綺麗に縫えました。やはり便利ですし、少しの手間をかけて押えを付け替えてから縫ったほうがいいと、考えを改めました。

では家庭用の場合はどうか。

家庭用はスナップオンなどワンタッチ式のものが多く、押え交換も楽なのですが、残念ながら家庭用には段付き押えはありません。
その代わりにジグザグミシンであれば殆どすべての機種で、まつり縫い押え(ブラインドステッチ押え)がついていると思います。
これを使えば綺麗に端縫いができます。

ジャノメではくけ縫い押えとなっていて、こういうものです。(ジャノメは機種によって形状が違いますし、まつり縫い押えと書いている機種もあるようです。)


ベルニナはこれ。5番です。

その他シンガーやブラザーなど汎用的な家庭用押えを使うメーカーはこのようなものです。


これに生地の端を沿わせて送っていけば端縫いを簡単に綺麗に縫えます。

針基線を変更できる機種であれば、右端、左端どちらに布を置いてもガイドとすることはできますし、基線の変更が細かくできるものであれば、端からの距離調節も容易で便利です。

針基線の変更ができない機種は、まつり縫い押えからの距離を変更できませんので、この押えを使った縫い方は現実的ではないかもしれません。
直線では針基線が左にしかならないミシンもありますし、押えの形状も少し違っていますから、自分のミシンでできるかどうかは、押えをまつり縫い用のものに付け替えて手回しで針を落としてみて、縫えるか試してみることをお勧めします。

2016/10/01

ボビンケースの調整

ボビンケースの糸調子っていったいどれくらいが正しいのか?

JUKIの職業用SPUR25の説明書によると、ボビンケースにボビン(糸はポリエステルスパン#60)を入れて、手で少し振った時に徐々に落ちる程度、と書かれていました。

私も大体そんな感じで認識はしていましたが、これって結構あいまいですよね。

一部のページにはボビンから出した糸の10㎝くらいのところを持って少し振ったときに、5~10㎝くらい落ちるように、と書かれていたり、
http://www.tezukuritown.com/special/1004sewing/mechanism02.html
手で持った状態では動かず、振ってみて5㎜くらい落ちるようにと書いているものもあったり、
http://www.axeyamazaki.co.jp/forest/blog/index_5.html

どれが正解なのかいまいちわかりません。
5㎜なのか、5㎝~10㎝なのか。
10㎝だとちょっとゆるいような気もするし、5㎜だとほとんど動いていないのと変わりません。

海外(アメリカ)の動画では、ボビンケースを手から9~12インチくらい下にして持ち、少し振って、1~1.5インチくらい落ちるようにと説明しているものがありました。1インチは2.54cmなので、大体23~30㎝くらい下に持って、3㎝前後落ちるということです。

この場合、日本の説明のように10㎝くらい下にして持つとしたら、半分~3分の1くらい落ちるという感じなので、1~2㎝くらい落ちるくらいが良い、という風に置き換えられるかと。私も感覚的には10㎝下にして持って、上下に揺らしたとき1㎝くらい落ちるくらいがいいんじゃないかと思います。
上のリンクでいうと、アックスヤマザキさんのページにある5㎜くらいで十分ではないかと感じます。

手持ちのミシン、JUKI hzl-7800などの全回転垂直ガマ、ベルニナ半回転などのボビンを、10㎝くらいのところを持って振ってみても、ほとんど落ちません。これで自動糸調子で上糸と(ベルニナの場合は上糸標準値と)調子が合っています。少しだけ大き目に振るとやや落ちる、ただし、ゆっくり振って動かしただけではまったく動かないようでした。

あまり強く締めすぎていると、振っても全然動かず、ボビンケースのスリットに糸のひっかりが出てボビンがコロコロと転げ落ちていきます。
ちょっと振っただけで10㎝も落ちるようならちょっとゆるいような気がします。

上糸の強度や糸しまりなどにもかかわることなので、機種によって多少の違いがあるとは思いますが、少なくともベルニナや職業用ミシンなどでは、10㎝下がったらちょっとゆるいのではと感じました。

やはり、振ってみて、少し落ちる程度と考えるしかありません。

上糸が釣れた感じになっていた、JUKI SPUR25SPの糸調子を改めてあわせようとしたら、全然合わなくて、何度もやって、自分が思っていたよりやや強めに下糸を締めたら糸調子が合いました。
(JUKI SPUR25の場合、上糸調子ダイヤルに目盛りがあるのですが、これの標準値がどこだとは説明書にも明記されていないのですが、私は真ん中あたりの2〜3に合わせています。それに下糸の調子を合わせるために、ボビンケースのネジをやや強めに締めました。)

自分の感覚が結構いい加減だったんだなと思わされました。

こういうあいまいなまま、そのままになっているものって結構多いのかもしれませんね。
何かの機会にふと気づき、追及しないとわからないこと、ありますよね。

糸調子やボビンケースの調節ってやっぱりちょっと難しいですね。一度合わせてしまえば強くしたり、緩くするのはそれほど難しくありませんが、標準値がわからない状態から合わせるにはそれなりの技術と知識が必要だと感じます。


※糸調子を見るとき、ジグザグミシンであれば、直線よりジグザグを縫ってみたほうが、確認がしやすいです。直線は多少糸調子が違っていてもそれなりの形になるためわかりにくいのですが、ジグザグであれば糸調子がずれていると、明らかに表裏の縫い目が違って見えます。
直線ミシンの場合は上下同じ番手で、違う色にしてみると糸調子の確認がしやすいです。




2016/09/25

Singer HA型 ビンテージアタッチメント 押え

SINGERミシンは1900年代前半から多くのアタッチメントを作っていたことを以前書きました。
その時はボタンホールアタッチメントを紹介したのですが、今回はそれ以外の押え類についてです。

古いシンガーのミシンの説明書には後半のページでこれら豊富なアタッチメントの使い方が丁寧に書かれてあります。
シンガーの足踏みや直線HA型のビンテージミシンを買うと、運が良ければアタッチメントもついていますが、私が買ったものにはついていなかったので、説明書を見て気になっていたので、アタッチメントのセットを購入しました。

今のミシンなどでもついている三巻押えや布ガイドなどのほか、バインダー押え、ひだ取り、タッカー(タック縫い用)の押えなどがあります。
買ったものの中に入っていたもののいくつかを紹介します。

広幅三巻押え
 幅の調節ができます。 また手前部分は開きます。

Binder バインダー
この押えにはスロットがいくつもあり、バインダーの幅により入れる場所を変えられるもの、バインダーの布を立てておける金具がついたもっと良いものもあります。


Ruffler ひだ取り
何ステッチに1回ひだ取りするかを調節できるスロットがあるのですが、これは1と5の2つのスロットしかありません。もっと多くスロットがあるものもあります。


Tucker タック縫い用
これ、一見しただけでは何に使うのかわからなかったのですが、タックを縫うものです。幅の調節もできます。

エッジステッチ用などこれ以外にもSINGERにはたくさんのアタッチメントがあります。金属でできているので、錆にさえ気を付ければいつまでも使えますし、多少錆びても錆取り剤などでとればいつまでも使えます。
精巧に作られた機械とその部品って魅力的ですね。


最近シンガーミシン(株式会社ハッピージャパン)は押えや針板などのパーツをメーカーHPでオンライン販売しているようです。こういうのがあると助かりますね。
他メーカーも問い合わせ窓口から聞けば、パーツなどを売ってくれるようですが、問い合わせなくても写真で載っているとわかりやすいです。



2016/09/15

電動・電子ミシンにどうぞ! ジグザグミシン用ボタンホーラー

ボタンホーラー(ボタン穴かがり器)といえば、通常は直線ミシン用に作られています。

以前紹介した、シンガーのビンテージミシン用のものから、ブラザーの職業用ミシン用のものまで、基本的には針が横振りしないミシンに取り付けると、ボタンホーラーが生地を左右に動かして縫ってくれます。

今回ご紹介するのはちょっと変わり種のボタンホーラー、ジグザグミシン用のものです。

えっ!?

ジグザグミシンならボタンホールが縫えるのに、ボタンホーラーなんかいらないじゃない?

と思われた方もいるかもれしれません。

そうなんです。ジグザグミシンならボタンホールは縫えます。

ただし、コンピューターミシンの縫い模様が豊富なものでない限り、電動・電子ミシンではスクエア(四角)のボタンホールしか縫えないですよね。

持っている電動・電子ミシンにおおむね不満はないのだけど、キーホールボタンホール(鳩目)やラウンドエンド(ねむり)のボタンホールを作れたら、と思うことがあります。

そういうミシンに取り付けるために作られたのがジグザグボタンホーラーなのです。

私も古い頑丈な電動・電子ミシンで好きなものはたくさんあるのだけど、ボタンホールが1種類しか縫えないことだけが、やや物足りないと思うことがあります。
コンピューターミシンよりも操作も簡単で、機械式なので故障の心配も少なく、安心して使える電動・電子ミシンの弱点を克服してくれるのがこのジグザグミシン用ボタンホーラーです。

手に入れたのはジャガーが作っていたものです。

駒は10個あります。そのうちのいくつかです。アイレットもあります。

家庭用ジグザグミシンに取り付けたところ。


駒はボタンホーラーの上、ジャガーのロゴがある部分を開けると上から入れ替えできるので楽です。(職業用のボタンホーラーの駒の入れ替えは後ろから見えない状態でやるのでやや面倒)

このボタンホーラーで縫ったボタンホールはこんな感じです。

ほかのボタンホーラーと同様、1周しただけでは心もとない形にしかなりませんが、3周、4周くらいするとかっちりしたボタンホールの形が作られます。

どちらかといえば、コンピューターミシンの方が綺麗に作れる気がしなくもないですが、一応ボタンホールが形になるので、これを持っていると安心です。

使うとき注意しないといけないのは、普通のボタンホーラーと違ってジグザグミシン用なので、ふり幅を1~2cmにセッティングしないと、直線のホールになってしまいます。

ジグザグミシン用のボタンホーラーが現在販売されているのか定かではありませんが、少なくとも私が知る限り、売っているのを見たことがありません。コンピューターミシンが主流の今、これを作ってもそれほど売れないのかもしれませんし、直線家庭用ミシン向けのボタンホーラーをとりつければいいからかもしれませんね。
でも、新品のボタンホーラーって結構高いですよね。もう少し安ければと思うのですが。

2016/09/09

三つ巻ラッパ 職業用と家庭用に取り付けてみた。

以前から気になっていた三つ巻ラッパ。
取り付けることにより広幅の三つ巻を縫えるアタッチメントです。
もともと工業用に作られたアタッチメントなので、様々なサイズのものがあります。

縫う枚数が少ない場合は、アイロンで整えるなどして縫ってしまえばいいのですが、同じアイテムを一定数以上縫うことになったので、この機会にネットで安価なものを買ってみることにしました。

針板の横にある2つのネジ穴を使って取り付けます。
下の写真は職業用ミシン・JUKI SPUR25SPのベッド面です。針板の右に3つ穴がありますが、下の2つがネジ穴です。

取り付けたところです。針落ち位置より、ラッパ部分の左端が少しだけ左に来るようにして、三巻部分の際を縫えるようにセッティングします。


手前部分がアームのように動きます。


縫いはじめの部分を手で三巻に折って、押えの下に布を入れ、その後ラッパ部分に生地を通してセッティング。


縫う準備が整った状態。


実際に縫ったところ。


仕上がりはこんな感じ。



次に家庭用ミシン、リッカー・ベルニナ1021に取り付けてみました。
このミシンはフリーアームなのですが、三つ巻きラッパのアームを動かしやすいように付属のエクステンションテーブルを取り付けたほうが使いやいです。


このミシンも針板横にネジ穴が2つあるので、取り付け可能です。昔の家庭用ミシンはこの位置にネジ穴があるものが多かったのですが、最近の家庭用ミシンで水平釜のものは針板横のネジ穴がないものもあるので、そういう場合はネジを使っての取り付けができません。(位置を合わせてテープなどでとめてしまえば使えるかもしれませんが。)

セッティングや縫う手順は職業用ミシンと同じです。




職業用ミシン、家庭用ミシンともに取り付けができれば、縫うのはそれほど難しくないような気がします。

2016/09/05

Knit14 ニットソーイング、まとめ

ニットソーイングに関することについて、今まで13回にわたって書いてきました。

ロックミシンやカバーステッチミシンなど、ニットソーイングに有用なものをそろえていけば縫いやすいのは間違いがありませんし、縫い目もより既製品に近づいていきますが、それらがなくても工夫次第でそれなりの形に縫うことは可能です。

2本針4本糸の作動付きロックミシンがあるのが、作業時間や縫いやすさを考えれば望ましいと思いますが、カバーステッチミシンまでは個人の使用ではいらないと感じます。

Tシャツやカットソーなどはパーツの数も少なく、縫う工程もそれほどないため、シャツやパンツ、ジャケットなど布帛のソーイングに比べても難しくありません。生地の伸びを意識して伸縮する縫い目をどう作るか自分なりの方法を見つけてしまえばいいのです。

型も一度作ってしまえば使い回しができます。

袖は長袖でも半袖でもそれほど手間はかわらず、身頃部分は1つの型で、袖を長くするか短くするかでいくつかのパターンに簡単にアレンジできます。

一番気を付けるのは襟周りの生地の伸びです。
襟ぐり布を伸ばしながら縫って、首回りがびろ~んと伸びないように縫うことを覚えてしまえば、ニットソーイングはこっちのもの。
ダダダっとスピーディに縫っていけるようになるので、だんだん楽しくなってくるでしょう。

今回ニットソーイングについて書いてきたことがお役にたてば幸いです。

2016/08/29

Knit 13 トルネイオ バインダー押えを使ってみた(純正ではない)

カバーステッチで襟ぐりの処理などに使うことが多いバインダー押え。

メーカー純正のバインダー押えは1万円くらいしますので、なかなか購入には踏み切れません。そこで純正ではないものをネットで購入して使ってみることにしました。

バインダー押えを使うには、機種によってアタッチメントを付けないと取り付けられないものがあります。トルネィオでは、裾引きガイドやカバーヘムガイドを付けてからネジでとめます。
またジャノメ純正のバインダーには専用の押えがついてきます。社外品を買った自分は標準の押えで縫っていますが、問題なく縫えます。おそらく純正のものの方がやりやすいというのはあるでしょうが、細かいことは気にしません。
バインダー用の取り付けネジ穴がない機種ではガムテープなどでとめて使ってもいいようですし、工夫すればなんでも何とかなったりしますね。


実際に縫ったものがこちら
薄いベージュの生地に紺色のバインダー生地を付けてみました。

するすると生地を吸い込まれるように押えの下に入っていき、針が縫っていくさまは見ていて気持ちいいです。
かなり難しいのではないかと心配していましたが、丁寧にゆっくりやれば最初からそこそこに縫えました。

なんでも慣れないうちは、ゆっくり、丁寧に、これにつきますね。