2015/04/29

エルナプレスがほしい

エルナのミシンを調べていたら、ミシンとは違う気になる商品を見つけてしまいました。
プレス機なのですが、レバーを押すだけで、一瞬でプレスアイロンが出来るようです。

正規で買うと10万円近くするのではないかと思いますので、手にするにはハードルが高いですが、気になる商品です。

エルナミシンを製造販売していたスイスのTavaro社から発売されていたもので、ミシンと同じくスイス製だったようですが、今はエルナブランドを買い取ったジャノメが販売しているようです。

デザインも以前のスイス製Tavaro社のものと今のジャノメのものでは、ミシンと同じような違いが見て取れます。
https://www.janome.co.jp/products/sewing_machine/normal/elnapress.html

2015/04/27

ステラ、狂ってしまったタイミング調整

Elnaステラ、清掃、整備の続きです。

あらゆる場所を清掃し、注油もしたステラさんですが、なかなか動きが普通になりません。
Elnaロータスもそうですが、モーターカーボンの接触面が黒く汚れているとスピードが出ないので、日を改めてまた右サイドを開けて、モーターをとりつけているネジをはずし、モーター周辺を見てみると、真っ黒とまではいかないものの、かなり汚れていたので、出来る限り、この接触面の汚れを除去。

再度とりつけてみると、

改善しました!!!

フットコン操作だけで軽快に動くようになりました。

そして、ためし縫いをしようと針と糸をつけて、最初に手廻しで下糸をすくいあげようとしたのですが、、、、、

   全然糸が上がってきません。

    うん。。。。。  あれ、、、、、、


実はこのミシン、他の水平釜のミシンと違い、下糸の糸道が特殊で、
ボビンも針と押えの後ろにセットします。さらに、ボビンをセットした後に糸を通すスリットが奥にあり、手前からは動きが見にくいのです。
そのため、何がおかしいのか前から見ているだけでは判別しづらく、また後ろから確認しても頭が整理できず、しばらく考えあぐねました。
どうして、針が糸を掬わないのだろう???????



そしてよく見てみると、ちょっと嫌な予感はしていましたが、やはり釜のタイミングがずれていました。ああーどこを触った時にずれたのだろうと、また作業継続必至となりました。

ミシンの機構を隅から隅まで把握しているほどのテクニシャンや機械人間ではないのですが、ない頭と知識で考えました。

結局、上軸(針の動きを行っている部分)と下軸(釜の動きをつかさどっている部分)をつないでいるタイミングベルトがずれているのではと推測して、そこを調整することにしました。

タイミング調整はジャノメ815の下軸ギアの交換に挑戦した際に頭にいれていたもの

1.ふり幅最大にして、
2.右側の位置で針を一番下までおりた状態にし、
3.釜の剣先が針が最下点から上がる時に、針穴上部の少し上を通過するように設定。

これを参考にしてみました。
ミシンの上糸が下糸をすくうタイミングはどのミシンもそれ程変わらないのだと考えたのです。
垂直釜の815は最大幅にして右側から上がるとき、ステラは水平釜で接点が違うので、左から上がるときかと思います。
これらはあくまで推測ですが、そのとおりにやってみたら

    下糸を針(上糸が)すくうようになりました!

全ての部品を元にもどして、糸をセットし縫ってみたら、

    問題なく縫えるようになりました!!!! 

このミシンの清掃・整備はかなり頑張りました。
ジャノメ815の時の失敗と、ロータスの時にやったモーター部分の汚れの除去など今までの経験がものをいい何とかなりました。

少しずつ、以前よりも複雑な整備ができるようになってきました。
自分で時間をかけてメンテナンスしたので、とても愛着がわいてきたステラさんなのでした。

2015/04/25

踏んでも動かず、お疲れ気味のステラさんの清掃とメンテナンス

エルナステラ、その筐体と空気式コントローラーに興味があり購入したのですが、古いため動きが鈍かったのです。

いつものように中古で購入・到着後、外観や部品の清掃、釜周辺の掃除、注油、針棒クランク周辺の清掃注油などを行ってみたもののいまいち動きがよくなりません。

スピード調節スライドを早い方にしても、空気式コントローラーを踏むだけでは動かず、少しはずみ車を手で回してあげた上でコントローラーを踏むと針が動き出すような状態。(足踏みミシンのような動かし方をです。)

また針棒も最大幅(4㎜)にしても横に振り切らず、大体2㎜くらいしか針が横にふりません。
ゆっくり動かしてみると何とか4㎜振っているような具合でしたが、針が早いと針の振りがついていかず、2㎜くらいのところで針がおりて、そのまま上がってくる始末。

そこで内部をあけて本格的にメンテナンスを始めました。
そうしたら、上から下から、横から、中の奥まで、汚いことこの上なし。今まで買った中古ミシンの中で、内部が一番汚いものでした。

とにかくカーボンの削れたカスと油が混じったような汚れがそこらじゅうについていました。
白いはずのベースの上面が真っ黒。釜の下のカバーは汚れや糸くずやホコリが堆積。さらに折れた針が何本も出てきました。

私は針が折れた際、中にあると思うと気持ちわるいので、時間がかかったとしても徹底的に探して、その都度ミシンから折れた針を取り除いています。ただ、パッとみてどこに行ったかわからないと、そのままにする人も多いのではないかと思います。

天秤周辺や針棒クランクあたりからも切れた糸がいくつか出てきましたが、これも同様でしょう。私は糸が絡んでいたら面板を取り外してでも、糸を取ってしまいます。

それにしても、このミシンは、掃除も1日仕事でした。
一通り綺麗にして、注油してみたものの、少し改善しただけで症状にほぼ変化がなく、フットコンを押すだけでは動き出しませんでした。
針棒の横ふりの動きはクランク周辺への徹底的な注油により殆ど機能を復帰していたようでしたが、見ている限り完璧な様子ではなく、まあ何とか針を振らせております、という程度で。。。。。。

とりあえずここまでやってこの日はやめにしました。

2015/04/22

UFOのような、、、、 購入ミシンNO.30 エルナステラ Air Electronic

コンパクトで高性能なエルナ・ロータスの後継機ともいえるこのミシン。


ロータスが電動であるのに対し、こちらのStella(ステラ)は電子基板が入っているので、電子ミシンです。基板が入っていると言っても、スピード制御をするだけで、複雑なものではないようです。だから動きや縫い模様、送り長さ、ふり幅などの値はロータスと同じ。返し縫がダイヤルで回さないといけないのも同じなので、これらも含めて殆ど違いがありません。

フラップ状になったカバーもまさにロータスそのもの。
大きさは電子基板の分だけ、右側がやや幅広になっていますが、懐などもかわらず、重さも殆ど違いはなく、目新しい事はそれ程ありませんでした。

ただし、動かし方がロータスとは決定的に違います。
フットコントローラーが特殊なのです。、このUFOや宇宙船のような形状のコントローラーを踏んで動かすのですが、通常のコントローラーのように電気式で、フットコンを踏むことにより抵抗値を下げて速度を制御するのではなく、空気式になっていて、フットコンを踏むことにより本体に空気圧が伝わり、それによってミシンが動きます。


速度はこちらのスライドレバーで調節もできるので、かなり遅いスピードで縫う事も可能です。
ただし、このエルナはコンパクトなのにスピードが出るということも特徴なので、遅く縫っていてはこのミシンの良さを活かしきれないでしょう。


Carinaというシリーズは、ローラスやステラよりもボディが大きく、モーターも一回り大きいものを搭載しているようで、より強力なミシンになっているようです。
ただし、コンパクトで強力・高速・高性能ということが売りなので、エルナはロータスやステラでいいというのが個人的な(現状での)感想です。

2015/04/21

シンガー・モナミパステルにJUKI用のフットコンを入れてみる

シンガー・モナミパステルは手元操作が使いやすく作られて、ちょこちょこ縫うだけなら手元操作だけでも何とかなるのではないかと思わせるミシンです。

ただし、服を作るとか、丁寧にきっちりと仕上げたいものを作る際にはやはりフットコンがある方が使いやすいでしょう。

このモナミもいまどきミシンの特徴、オプションでフットコントローラーが付けられるということで、そのうち気が向いたらフットコンを買おうかと思っていました。

ただ買う前から1ピンジャックのフットコンだということはわかっていたので、もしかしたら数多くあるミシンのどれかのフットコンを流用できるのではと考えていました。
自分が持っている1ピンフットコンと言えば、JUKI HZL-7800用に買ったものが思いつきました。これはJUKIのSPUR25とも共通のもので、YC-485 という型番です。

YCという型版のフットコンはYDKモーター用に作られていると思われ、YC-480とともにYC-485 は最も汎用性の高いミシンのフットコントローラーです。
(各種フットコンについて詳しくは以前の記事で。)



HZL-7800用に購入したJUKIのラベルの入ったYC-485をモナミにつないでみたところ、1ピンの形状もほぼ同じなのか、入りました!

肝心の操作ができるかという点ですが、フットコンを踏んでみると

動きました!!

動きにやや滑らかさがないような気がするので、シンガー純正のものと抵抗値や電流などがやや違うのかもしれませんが、一応このYC-485でも動かせる事がわかったのでした。

2015/04/18

最近のミシン、LEDライト

シンガー・モナミヌウは最近の特徴でもあるLEDライトの付いたミシンです。


夏は白熱系のランプだと熱を持って暑いし、ランプの寿命もLEDが断然長いということで今のミシンでそこそこの機種は殆どLEDライトがついているようです。

私はLEDライトのミシンは初めてなのですが、以前からどれだけいいのだろうと思っていましたが、特にこれはいい!!と思える程ではありませんでした。

確かに寿命が長いのはいいですが、今までのライトもそこそこ持ちますし、LEDだとどうも冷たく感じます。

シンガーの15クラスミシンのころは後ろに外付けライトをつけるようになっていて、ライトをつけると火傷するくらい金属製のシェードが熱くなります。

だからどうしても必要な時以外はつけませんが、その他のミシン60年代から70年代以降のミシンのライトは付けたからといって、作業面(ベッド面)がそれ程熱くなっているとも感じませんし、特に不都合はありません。
50年代末のジャノメHL2-350ですらライトが熱いなんて感じた事はありませんでした。(もちろん、点灯すると白熱球は熱くなり、消灯後もしばらくは熱いので、面板を開ける場合は十分気を付ける必要はありますが、通常使用時に熱いと感じることはないです。)


長持ちするし、クリーンな感じがするのでいいのかもしれませんが、私はどちらかと言えば温かい感じのする白熱球が好きです。
電球色のLEDはいいかもしれませんね。

2015/04/17

モナミ・パステルのデザインと使用感。

うーん、まずこのミシン、使いやすいです。

手元ボタンはJUKI HZL-7800やセンサークラフト7510、山崎ミシンなんかでも経験済みですが、その時は手元ボタンでは全然ダメだと思っていました。
電動の山崎ミシンはともかく、7800やセンサークラフトは縫い初めと返し縫がどうしても遅くなってしまって、”はやい”にスピード設定していると3針程縫った後、いきなり変速し、針が早くなるのです。
その点モナミパステルは、スピード設定を一番早いに設定しても自然に加速していくので、フットコンを使った時と加速の感覚が似ているのです。
全体として滑らかな動きです。

一時的に遅くしたい時は、その時だけスローにするボタンもあります。

スタートや返し縫などの運転操作ボタンも押しやすい位置にあり、運転中は緑に光っているので見やすくボタンも押しやすい。使いにくいと感じる部分が殆どないのです。

また、糸通しですが、本体にどこを通すか番号をふって書かれているので、順番にそって、↑の表記どおりに通していけば、説明書がなくても糸通しの仕方がわかります。下糸も点線矢印でわかりやすく上糸と区別して番号がふられているので、こちらも親切。



いまどきのミシンは、何より使いやすさを重視しているのでしょうね。

そして、”いまどきミシン”はこういうものなのか、糸通しのスリットがかなり細くなっていて、天秤などの上軸機構がある中が全く見えません。今まで見ていたミシンとは明らかに違います。ホコリなどが入りにくいのでしょうが、糸がらみなどあった時に取り出しにくく、いいのか悪いのかわかりません。最近のミシンはこうなっていることが多いみたいです。

好みにもよるでしょうが、デザインは悪くありません。断言できます。
家電店や手芸店でよくみかける曲線がおかしく配置されているミシンとは違い、全体が自然な曲線で構成されています。
横から見ても独特な曲線でなかなかです。

ボタンもこの曲線のボディになじむようになっていて単純な○型だけでなくオーバル型のものもあります。色も白地に濃い青なので、安っぽくはありません。

そして、思っていたよりボディは小さいです。
一応このミシンはコンパクトではなく、フルサイズの範疇に入るようなので、懐の空間は小さいわけではありませんが、全体として小さい印象です。重くもありません。

ただ、今のミシンの特徴なのですが、昔のミシンにあった重厚感とか機械的な雰囲気が感じられません。プラスチックのボディによるものなのかしれませんが、綺麗でサラッとしている感じです。
昔のミシンは、モーターや油の匂いがする機械でしたが、今のミシンは家電製品に近いのでしょう。
80年代とか90年代のミシンともちょっと違うような気がします。

消費電力は50W と職業用をはじめ、HZL-7800 ベルニナやメモリークラフトなどのかつての頑丈な家庭用ミシンの半分くらいです。
電子ミシンや昔のコンピューターミシンと比べて、モーターの消費電力や大きさは小さいのですが、コンピューター制御の性能向上により、数字以上のパワーと貫通力があるとのことでした。

最初、針の動きを見る限りそんなに貫通力があるようには見えませんでした。音も非常に静か、というかおとなしいとも感じます。
頑丈で貫通力のあるミシンは針が半分くらいまで下がった後にさらに力が増すような動きに見えるのですが、このミシンは規則正しく普通の上下をしているように見えます。

ただし、このモナミ、静かでおとなしい針の動きに見えるものの、そこそこ貫通力はあるようです。
あまり負荷をかけるのはよくないので、無理はさせたくありませんが、16番の針・普通押えで革2枚重ねを縫う事ができました。ハスクバーナ・エメラルド183では縫えずに途中で止まってしまったものです。(エメラルドは北米仕様120Vのものを100V電源で使用した時ですが)

厚い布だと感知したらコンピューター制御でパワーアップするようにでもなっているのでしょうかね。
何となく一針目で厚いと感知したら、ガシガシと針が入っていくような感じがしました。
革を縫ってみて、このモナミヌウはそこそこ貫通力があるのだということがわかりました。

その後、革を3枚にして段差があるようなものにすると、ちょっと送りが悪くなってしまったので、貫通力はあるが、ベルニナやJUKI HZL-7800なんかと比較すると送りがやや劣るのかなという印象です。

テフロン押えにしたら少しは改善されるのでしょうが、より送りを確実にするためには別売りの上送り押えが役に立つのだと思います。
貫通力はありますから、上送り押えを使って革を送ることが出来れば、問題なく縫えるのではと感じました。今まで送りと貫通力が優れたミシンを使っていたことや、キルトもしないため、上送りが必要だと感じた事はなかったのですが、初めて上送り押えの必要性を感じた出来事です。

普通の布を縫うには十分だと思いますし、テレビでやっているデニム10枚とかそういうのも問題なく貫通しそうな気がします。
革とか帆布など厚く硬めの素材をよく縫う人はもっと頑丈なミシンの方がいいかもしれませんが、通常の使い方をする分にはこれで十分でしょう。

難素材や厚地も上送りなどのオプションを使いながら使えばある程度まで縫う事も出来るはずですし、このミシンはなかなか優れたミシンです。

2015/04/15

いまどきのミシン 購入ミシンNO.29 シンガーモナミ パステルSC-380

以前から気になっていた最近のシンガーミシン。

Singer SC-380
一部では今のシンガーはメーカーではないし、あえてシンガーを買う理由がないという意見もあるようですが、私としては手芸店などに行けば、殆どの店に置いているシンガーのミシンがずっと気になっていました。

あるネット販売もしているミシン屋さんでは、シンガーのミシンをかなり推していますし、私自身デザインは悪くないと以前から思っていました。

いまどきのミシンには少なからず興味があったのですが、いまだ新品ではミシンを買った事のない自分にはなかなか縁がなかったのです。

購入したシンガーのミシンももちろん中古ですが、私が持っているミシンの中では、ハスクバーナ・エメラルド183とともに一番新しいミシンだと思います。

私の中でいまどきのミシンとは、

 ・プラスチックの白っぽい丸みのあるボディ
 ・水平ガマ・プラスチックボビン
 ・上糸スプールが前面で水平にある。
 ・液晶画面に、送り長さやふり幅、押えなどが
  表示されるもの
 ・ワンタッチ○○ という機能がある。
 ・手元スタート・ストップがあり、光る。 
 ・フットコンはオプションで付けられる。
 ・自動糸切がついている。
 ・縫い模様が豊富
 
などの条件を満たすものです。
これだけミシンを購入したにもかかわらず、これらを満たすミシンを持っていませんでした。

上記のうち、私の中で”いまどきミシン”の一番の条件である、水平ガマプラスチックボビンのミシンはジャノメ・センサークラフト7510を購入していましたが、これは20年ほど前のミシンですし、液晶画面が今っぽくありません。
エメラルド183はそれに近い液晶を持っているのですが、手元ボタンがなくフットコン専用です。
そして、センサークラフトもエメラルドも自動糸切がついていません。

”いまどきのミシン”で上位の機種には必ず付いている自動糸切。
この機能を開発したJUKIのミシンにはかなり古い機種にもついていますが、殆どのミシンメーカーが採用するようになったのはそう遠くない話です。
ベルニナも今は上位機種にはついていますが、私が持っている機種は全てそれほど新しくないので、どれにもついていません。

今回とり上げるシンガーモナミヌウシリーズも中位以上の機種にはついています。
そういう意味でもこのミシンは、”いまどきミシン”なのです。

シンガー モナミ ヌウ 縫うからヌウなのか、ヌーベル 新しいモナミだからヌウとしてかけているのかはわかりませんが、先日紹介した昔のシンガー・モナミとは明らかに違う雰囲気のミシンです。
モナミとはいっても、ボビンも11.5㎜厚と普通のミシンと同じ。モナミ用として売られているものでは合いません。とにもかくにも今の時流に乗ったコンピューターミシン

綺麗ですっきりとしたかわいいボディ、今のミシンの特徴を兼ね備えたこのミシン。
丸みがあり、艶があって、軽くスポッとはまるミシンカバーにも”いまどき感”が出ています。私が思う”いまどきミシン”はカバーも大きな要素です。


頑丈でパワーのあるミシンばかり買ってきて、最近のミシンには縁がなかった自分が、初めて手にした”いまどきミシン”。
そこにあるというだけで、何となく嬉しく感じます。

実際に使った感想はまた次回

2015/04/13

満足工房のミシンや道具紹介


皆さん45rpmというブランドを知っていますか。ショップが結構全国にあるのでご存じの方も多いと思います。 

私もR by 45RPMの服も一時すごく好きな時期があり、いくつか買っていました。

一時買っていたというのは一回買うと長持ちするので、それらを今も着続けているということなのです。7,8年から10年程前に良く買っていたものですが、すべて今でも着られます。

日本製にこだわり、藍染めの技術をいかしたデニムやジーンズ、少しゆったり目に作られた飽きのこないベーシックなデザインです。

かなり昔からある日本のブランドで、高校生のころは45rpmと同じ会社がやっていたNORTH MARINE DRIVEの服を買っていたのも思い出します。

その45rpmさんが、45rpmで以前買った服をリメイクしてくれるサービスをしているそうです。それが満足工房というものです。
https://www.45rpm.jp/jp/studio/
着られなくなった、着なくなったものを再生してまた着られるようにするという、一見すると当たり前ながら、販売した会社さんがやっているというのは今まであまりなかったサービスです。

45rpmさんのブログのうち満足工房さんが書かれている投稿で、アトリエで使われている七つ道具ということで、ミシンなどいろいろな制作道具を紹介されています。このブログをご覧の方は興味深い内容だと思いますので、是非見てみてください。
http://www.45rpm.jp/jp/blog/45rpm/manzokukobo/

チェーンステッチミシン
http://www.45rpm.jp/jp/blog/2014/09/70000912.html
前回このブログで紹介したユニオンスペシャルを使われています。

シンガーミシンほか、工業用ミシンの数々
http://www.45rpm.jp/jp/blog/2014/12/70001216.html

ベルニナ・アーティスタ200も使われているそうです。
http://www.45rpm.jp/jp/blog/2014/11/70001118.html

45rpmさん。やはり他とは違うところがいくつもある魅力のある洋服屋さんです。


2015/04/11

特殊なミシン、ルイス(すくい縫い)ミシンと、チェーンステッチ(ユニオンスペシャル)

すくい縫いミシンとは、裾上げなどで布をすくって、表から縫い目が見えにくくしてするためのミシンです。一番有名なのがアメリカのLEWIS社のもので、それを真似して他のメーカーがつくったのでルイスミシンと呼ばれることもあります。
工業用ミシン系でいくつかのメーカーで製造販売されています。針が特殊で曲がった形になっていて、この曲がった針で布をすくうようにして縫うミシンです。
用途としては主に裾上げだけなので、なかなか一般の人が買うことはないですが、あればとても便利なものだと思います。

ルイス(すくい縫い)ミシンで縫っている様子は以下で見られます。
https://www.youtube.com/watch?v=lnXCGO84sRc

高速バージョン
https://www.youtube.com/watch?v=kWHq_dGkXIQ


一方、工業用の特殊ミシンですくいミシンとともに有名なのがチェーンステッチミシンです。その中でもユニオンスペシャルというミシンはチェーンステッチミシンの王様と呼ばれるもので、今では生産されていないためか、かなり高額・プレミアム価格で取引されています。
このミシンでしか出せないビンテージジーンズの裾の縫い方が出来、独特の風合いが出るので喉から手が出る程欲しいという人がいるようです。

ユニオンスペシャル・チェーンステッチでの裾上げは下記のビデオで。
https://www.youtube.com/watch?v=TMpAvglOvLE

https://www.youtube.com/watch?v=Ed5sZIKnAkM

日本のいくつかの工業用ミシンメーカーもチェーンステッチミシンが作っていますが、ユニオンスペシャルでないと出ない縫い目があり、独特のアタリというのが出るのだそうです。
雰囲気や味があるのでしょうね。私はビンテージジーンズに思い入れがないので、それほど興味がありませんが、ニーズというのはどこにあるかわからないものです。

また、アンティークミシンとして市場に出回る事の多い、ALL LEADのミシンは単環縫いのチェーンステッチミシンです。先日紹介したジャノメ813と同様、上糸しか使わないので、縫い目がほどけやすく、実用にはあまり向いていないです。

いずれにしても、相当服を作りこんだり、事業としてミシンを使ったり、相当のミシン好きでもない限りこういう特殊なミシンを購入することはないでしょう。私もまだ実際に使った事はないですが、ちょっと調べてみたので紹介しておくことにしました。

2015/04/09

JANOME 813 チェーンステッチのやり方

ジャノメ 813の機能にあるチェーンステッチ縫い。今この機能が家庭用ジグザグミシンについていることはほぼないかと思いますが、ブラザーのペースセッターなど70年代のミシンの一部についていたようです。
今回は、その813でのチェーンステッチのやり方を紹介します。

普通の縫い方と違う点を列挙すると

上糸の通し方が少し違う。
天秤横のチェーンステッチ用・糸案内金具を引き出す。
天秤に糸を通した後にこの金具部分に糸を通します。普通の糸かけより1つ通すところが多いくらいです。
左が通常縫いの時、左がチェーンステッチ時に引き出す金具。天秤の横にあります。

下糸は必要なし。
ジャノメ813のチェーンステッチは上糸だけで環状の縫い目をつくるので、下糸は必要ありません。
ボビンケースとボビンを取り出し、ボビンケース挿入部に専用部品を入れます。

ラッチをもって釜にセット
この部品を押さえながらはずみ車を手で手前に回すとカチっと音がするので、これでセットが完了です。


チェーンステッチ用の押えがありますのでセットします。


上糸は長めに引き出さないといけない。
上糸は20cmくらいと通常の上下糸で縫う場合よりも長めに引き出しておかないといけません。

最初、説明書の書いているとおり部品をセットしたものの全然縫えませんでした。針は動いているのに糸が布に絡んでいきません。

何がおかしいのかと再度説明書に目を通すと、上糸を20cm引き出しておくと書いてあり、これをしていないからうまく縫えないのではないかと思い、試してみると、、、、

上手く縫えました。
表は普通の縫い目。裏側が環状・チェーンになっています。



家庭用ミシンでチェーンステッチができました。

なお、チェーンステッチ専用でBelnaという小さな電動ミシンがあるようです。おそらく今は販売されていないと思いますが、オークションなどでは安価で販売されています。
これでもチェーンステッチはできるのでしょうが、そんなにチェーンステッチばかりするわけではないので、家庭用ミシンで部品を変えるだけで簡単にチェーンステッチができる813はかなりの優れものです。
これを考案した人ってすごいなーと、ただただ感心するばかり。

ただし、このチェーンステッチは単環縫いと呼ばれるのもので、本格的な工業用チェーンステッチミシンやカバーステッチミシンで出来る二重環縫いチェーンステッチとは強度が違います。

単環縫いは下糸を使わず、1本の糸だけで縫うので、縫い目としては弱く、すぐにほどけてしまうというのも特徴です。

変わった縫い方が出来るので面白いのですが、実用で使うのにはあまり向いていません。

2015/04/08

機械式、電動ミシンの最高峰!? 購入ミシンNO.28 ジャノメ・エクセル813

ジャノメエクセル815の釜の交換をしていたら調子が悪くなり、結構疲れてしまったので、これはこのミシンに旅立ってもらう事にしようと決断しました。粗大ごみにも出してしまおうかと思いましたが、やはりこのままゴミになるのはもったいないので、誰かに活用してもらえればとオークションに出品し、無事引き取りしてくれる人が見つかりました。

その後、凝りもせずジャノメエクセルについて検索してしまったがために、また気になる情報を発見してしまったのです。
815の1つ前の型でほぼ同じデザインでの813では、チェーンステッチができるとか。
予めダウンロードしていた説明書を見てみると813にはチェーンステッチの模様選択ができ、また専用の部品があるようでした。

チェーンステッチといえば、専用の工業用ミシン(ユニオン製が有名)があるくらいですから、普通の家庭用ミシンではできないと思っていました。
カバーステッチミシンではチェーンステッチはできるようですが、まさか家庭用ミシンでできるなんて。

そこで、以前はボディの色が白っぽくて好みに近かった815を購入したのですが、今回は815よりも813が欲しくなってしまいました。

813は電動、815は一針縫いボタンなど簡単な制御機能がついた電子という違いだけかと思っていましたが、こんな違いがあったとは以前は気づいていませんでした。

送り長さ、ふり幅、ダイヤルの位置やデザインはほぼ同じです。直線選択時針板が変形する私が大好きな機能も813、815ともに備えています。その他、押さえの収納、模様縫いガイドが書かれたトップカバー、フリーアーム・拡張テーブル・筐体の大きさもこの2つは同じデザインです。

ただし、上糸通しの仕方、上糸調節ダイヤルや抑え圧調節のダイヤルなんかが少し違います。
こういうのも実際に手にしてみないとなかなか気づかない事です。

なお、813と815、デザイン的にどちらが好みかと言われれば、815です。

ボディの色は勿論ですが、カバーの革部分も815はシックな茶色なのに対し、813はボディカラーに合わせたからか、青いのです。この青が革がなんとも微妙で茶色より安っぽく見えます。
形・ライン・素材は同じなのですが、色でかなり印象が変わります。

ただし、機能的には813で十分と感じます。
815にある一針縫いボタンはそれほど必要ない。
また模様選択の位置を指し示すところが815は赤く電気が点灯する形でしたが、これも813の赤いプラスチックの玉が動くアナログな仕様で問題なし。
そうなると、チェーンステッチもできて、電子部品がなく、よりシンプルな機械式の813の方が優れていると思わせる点があるのです。

精密な釜や軸、電気モーターで動くアナログな70年代の工業技術の結晶ともいえるこのミシン。
ジャノメミシンの歴史のページでも機械式ミシンの最高機種と言われたと書かれています。
はたして本当に機械式ミシンの最高峰なのか、私にはわかりませんが、一応そういうことになっています。

縫い目も綺麗で実用性もあると言われますが、使いやすさに関してはそれ程でもないという印象は拭えません。(個人の感想です。)

なお、このミシンでも問題のギア割れが発生していました。一応一通りの模様は縫えますが、部品があるので、再度ギア交換にチャレンジするべく開けてみましたが、815と同じような形なので、ギアのはずし方がわかりませんでした。
この点さえなければいいミシンなのかもしれませんが、こういう弱点がある限り、機械式ミシンの最高機種と言うには物足りない印象です。ベルニナの機械式ミシンにはこういう事はあまりありませんから。

2015/04/07

ジャノメ 815 ギア交換 失敗。

ジャノメ815の下軸ギアが経年によりひび割れていて、カタカタという音がすることがは、以前からの懸念事項でした。それを解消するために以前メーカーに電話で問い合わせたら部品がないということだったのですが、ブログのコメント欄でメールの問い合わせ窓口から聞くと、送ってくれるという事を書いてくれた人がいたので、その通りにしてみたら、無事下軸のギアを入手することができました。

せっかく入手した下軸ギア、到着後早速やってみるかと、自分なりにギア交換にチャレンジしてみることにしたのです。
ネットで類似機種のギア交換をしている動画を見つけたので、そのとおりにやってみようとしました。

アームのカバーを外した後、アーム下側のマイナスねじ2つを緩めて釜を外すことができました。
次に釜ギアを軸に締め付けている六角のビスを緩めてはずしたのですが、、、、、、、肝心の割れた釜ギアを外すことができなかったのです。あれこれ緩めたり、ここかなぁと思うところを外したりしたのですが、どうしても外れません。

上の送り歯と下にある送り金具に挟まり、また左に隙間があまりないので、どうしても外す事ができませんでした。
外し方がわからず疲れたので、1日目は釜を元に戻して、元通り問題なく縫える状態にしました。

ただし、一度始めたので、このままにしておいては気持ちがおさまらず、またチャレンジしました。
送り歯を解放したり、下軸を右側にスライドさせてギアが取れないかと思いましたが軸を動かせずギアのはずし方ががわからずじまいでした。

802や804のフリーアームにならないものであれば、ベースを外せばスペースも広いのでやりやすいのでしょうが、アームが細い815や813ではどうしても他の部品に引っかかってしまいます。

終いには釜を元通りに戻しても、モーターを”はやい”モードにしてフットコンをいっぱいに踏み込まないと、針が動かなくなってしまいました。
釜ギアのかみ合わせが悪いのか、作業している間に裂け目がさらに開いてしまったのか。。。。。。

いろいろやっているうちに肩がこったりして、本当に疲れてしまいました。

で、結局、売却しました
思っていた以上の値段で引き取り手が見つかりました。ちゃんと修理して、そちらで再生されることを願っています。

旅立ったのはうれしかったのですが、ちょっとした寂しさはありました。
中を開けて、分解し、ミシンの構造を見て学ぶという意味もあり、最悪ダメになってもといいという気持ちでやったので、ある程度心の準備はありましたが、上手くいかなかったという消化不良もあり、心残りがあったのは否めません。




2015/04/04

近所のハードオフでミシンを見てみた

HARD OFFという店は多くの人がご存じだと思いますが、ブックオフのモノ版みたいな店です。

そこにもミシンが少ないながらも置いてあります。オーディオやカメラ、デジタル機器、家電製品、楽器などに比べたら数は多くないので、置いていない店もあると思いますが、近所のハードオフにはいつもいくつか置いています。

先日行った時はジャンクのコーナーに3つ、普通の整備品のコーナーには2つありました。

ジャンクのコーナーは数か月前に見た時と全然違うものが置いてあったので、売れてはいるということなのでしょうかね。
ジャンクコーナーでもオークションに比べたら安いという程の価格にはなっていません。
そしてあまり魅力的なミシンも少ないのですが、その時のジャンクコーナーには JUKI HZL-008 アローネやブラザーのくまのプーさんが書かれたミシンがありました。
曖昧な記憶ですが、アローネは1万数千円、プーさんも1万円弱くらいだったかと思います。

そして整備完全動作品のコーナーにあったJANOMEのミシンIC-401は税込28000円くらいしました。ほぼ未使用に近い品で綺麗な感じではあったのですが、その値段であれば新品で買うのとほぼ変わらずハードオフで買う理由が見当たりません。
ポイントがつくわけでもないですし。
さらにコンパクトミシンで重量5.5kg、消費電力35W の品なのですが、自動糸調子でデニムや革も楽々と書かれていました。

これは誤解を招きます。

このミシン、どう見てもジーンズも革もラクラクじゃないぞ  と思われ。。。。。

この売り文句、ハードオフだけではなくこのミシンを新品で売っているところでもそう書いてあります。このミシンは他の販売チャネルではJP310として売られているモデルだそうです。評判の良いJP510 などの廉価版で、ある程度の機能・性能は備えていそうですが、革がラクラクなんてことはないでしょう。

何もわからなければ、そーか!ジーンズも裾上げしたいのがあるし、このミシンを買おう!!となるかもしれないと思うと、ちょっと違和感を覚えました。
でも仕方ないのでしょうね。それが商売ですから。

ミシンについては私もそう感じましたが、何でも店に書いている説明や売り文句をそのまま信用してはいけないなーと思い直した出来事でした。

中古ミシン、気軽に自由に見てためし縫いしたりできる店があればいいなと思いました。

2015/04/02

モナミの陰に隠れた最大の特徴

そのかわいらしい名前とボディデザインからは想像もつかないかもしれませんが、このミシン、ボディとケースはプラスチックで作られていて軽いのですが、内部は当時の頑丈なミシンと同じく金属フレームで作られているので、安定した動きをします
ボビンのカバーも金属です。

さらに、針棒周りも、今の家庭用ミシンと比べても頑丈に作られているのがわかります。
そして、陰に隠れた最大ともいってもいいこのミシンの特徴は、ずばり、

糸張力が強い★ということです。

一説には今までの家庭用ミシンでは最強レベルだという話もあります。
とにかく糸締まりがいいです。 

そのためか、最初100円ショップで購入した何色も入った糸を使って縫っていたらよく上糸が切れました

針板の穴の手前の方にやや傷があったので、これが上糸が切れる原因ではないかと、目が細めの紙やすりでこすって、傷をなくしていきました。ほぼ傷が見えないくらいに綺麗にできたので、これで問題ないかと思い縫ってみました。低速から中速くらいで縫っている時は問題なく縫えたのですが、一気に最高速まで上げていくと、同じように上糸が切れたんです。

そこで、傷のない直線用針板に交換したらどうかと思い、直線用針板で縫ってみたのです。

ところが、高速にすると同じように上糸切れが発生。

上糸切れは針板の傷が問題ではないことがわかりました。
そこで、手芸店で買った3000m巻きの工業用ミシン糸に交換したところ、高速にしても問題なく縫えました。

ここで分かったことは、やはりシンガーモナミの300番台のシリーズは糸張力がかなり強いので、あまり弱い糸だと切れてしまう事。
また、100円ショップのセット糸はやはり糸としてのクオリティが劣るということがはっきりしました。

100円ショップの針や糸は質が悪いというのはよく言われることですが、今のコンピューターミシンや電子ミシンでは問題なく使える事が多かったので、まったく気にしていませんでしたが、昔の頑丈なミシンでは使い物にならないこともあるということです。
今の多くのミシンは糸の締まりが昔ほど強くないので、問題ない事も多いでしょうが、昔のミシンとは相性が悪いのでしょう。

ミシンを使い始めのころに買ったエレクトロラックス6690でも上糸切れがよく発生しました。
その時はその他の部分でもやや調子が悪かったので、6690の糸道のどこかが悪いのかなとおもっていましたが、、今思うとその時も、セット品ではありませんが、100円ショップの中国製の糸をつかっていて、若干毛羽立ちがあり、あまり質はよくないのだろうなとは思っていましたが、張力の面でも問題があり、そのために上糸切れが頻発していたのかもしれないなーと考えてしまいました。

その後の1000番台のモナミシリーズでは糸しまりがどうなのかはわかりませんが、300番台モナミは間違いなく糸しまりがいいでず。

モナミ1000番台は、300番台とよく似た形をしていますが、デザインにちょっとした変化が感じ取られるので、あまり魅力を感じません。
1000番台は何となく今の家庭用電動・電子コンパクトミシンと性能的にもそれほど変わらないような気がしています。あくまでも推測ですが。。。。