2016/08/22

Knit 10 カバーステッチミシン選び。

ニットソーイングをするにあたって、家庭用ミシンだけで縫うやり方からはじめて、ロックミシンを使う場合について前回まで書いてきました。
今回からはカバーステッチミシンについて書いていきたいと思います。

カバーステッチミシンは使う用途が限られるので、ほかのミシンに比べて持っている人が少ないものです。
ソーイング教室でもカバーステッチミシンがないところもあるようですし、ニットをあまり縫わないと言う人は何万円もかけて買う程ではないでしょう。

家庭用のカバーステッチ機が登場したのも2000年前後とまだ歴史も浅いものですし、家庭用やロックミシンにくらべれば、販売機種数も格段に少ないです。

私も欲しいなーとは思いながらも、あまりニットを縫わないし、どうしたものかと思っていましたが、たまたま安く中古が手に入ったので2本針のベーシックなものを手に入れる事ができました。
今回は、購入する前にカバーステッチ機についていろいろ調べたことをまとめてみます。


カバーステッチ専用機

ジューキbaby lockのふらっとろっくとジャノメのトルネィオが有名です。日本では殆どの人がこの2社のいずれかの機種を使っているものと思われます。
ふらっとろっく は3本針のBL72Sのほか、 2本針 BL71、ニットソーイングクラブとのコラボレーションPetit Line・BL700などがあります。
トルネィオは2本針の795U、3本針は796U、HS700などがあり、直営店モデルとしてEsprit796というのもあります。最新のものは796Gです。(2016年8月現在)

ブラザーにもCV100というカバーステッチ機がありますが、上記2社のものほど使っている人は多くないようです。

JUKIには、チェーンステッチ機能がない、2本針のカバーステッチ専用のJUKI MCS-900という機種がありました。現在は3本針でチェーンステッチもできるMCS-1500という機種が販売されています。

性能やパワーなどはふらっとろっくの評判がいいようですが、ふところ幅があるところなど使い勝手の点でトルネィオを推す人もいます。
日本製のためかふらっとろっくが高額なので、リーズナブルなトルネィオで十分と考え、トルネィオを買う人も多いようです。
外観デザインを考慮すると、ブラザーやJUKIのものもいいような気がしますが、まだこの2社のものはカバーステッチミシンではメジャーではないように感じます。


複合機(カバーステッチやチェーンステッチ機能がついたロックミシン)
ベビーロック縫工房、(BL77WJ BL76W)、JUKI345DCなどが主な機種です。ジャノメにはかつて270Bという複合機があり、現行では1200Dが販売されています。
現行複合機はほとんどが3本針5本糸対応で、カバーステッチも3本針が出来、カバーステッチミシンにはできないインターロックという縫い方ができます。
インターロックなどあまり使わない機能でしょうが色々な縫い方が1台の機械できることが特徴です。ジャノメ1200Dには上飾りカバーステッチという機能もあります。

海外ではカバーステッチ専用機よりも、3本針5本糸の複合機が結構販売されています。ベルニナやハスクバーナ、シンガーなどが複合機を販売しているため、複合機の選択肢が豊富です。

複合機・縫工房を、DCモーターにしてパワーを増強、懐も大きくして、ニーリフターまでつけて進化させたのが、ベビーロック縫希星です。海外でOvationという名前で先行発売され、日本で最上位機種として販売されるようになりました。糸も最大8本まで設置でき、縫い方のバリエーションも多く、他の複合機よりも一段上といえるでしょう。
機能・性能ともにとても魅力的な機種ですが、いかんせん高額なのがネックです。

カバーステッチのステッチ(針)の間隔は、縫工房や縫希星は6㎜か3㎜、JUKI345やジャノメ1200Dは5㎜か2.5㎜となっています。


複合機かカバーステッチ専用機か
レビューや経験談などを見てみると、複合機よりもカバーステッチ専用機を推す人がほとんどです。

縫工房を使ったが使いにくかったという意見をよく見かけましたし、あまり奨めないと書かれていることが多かったのです。ロックからカバーへ変更する際や、それをロックに戻す時の糸のかけ替えや、セッティングがとにかく面倒だということでした。

複合機を買ったものの、カバーステッチやチェーンステッチなどは殆ど使った事がないと言う人も少なからずいるようでした。

縫工房やジャノメ1200Dはロックとカバーの専用機を別々に買っても殆ど変わらないくらい高額なので、別々に買ったほうがいいというアドバイスをする人も多いようです。

選択肢も少なく、糸のかけかえやセッティング変更なども手間がかかり、価格も手ごろではない複合機を買うよりは、置く場所があれば、ロック、カバーそれぞれ専用機を買うほうがいいと私も思います。
置く場所もないので一つにまとまった複合機が欲しい場合、日本では最も手ごろな価格のJUKI345がいいのではないでしょうか。
この機種はロックミシンとそれほど価格も変わらないので、購入後ほとんどカバーステッチ機能を使わなかったとしてもそれほど無駄な出費だったとは感じないでしょう。
カバーステッチ専用機を改めて買い足すとしても、ロック専用として十分使っていけます。

ウェーブロック機能や自動糸通しが欲しい場合は、複合機では縫工房か縫希星になりますが、この機能が本当に自分に必要か考えたほうがいいかもしれません。

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