2016/08/09

Kinit 5 ロックミシンはベビーロックの人気機種でないといけないのか

前回までは家庭用ミシンだけでニットソーイングをすることについて書いてきましたが、今回からは次の段階、ロックミシンを使ってのニットソーイングに関することです。

まずは、ロックミシンの機種選びについてです。

ニット縫製だけでなく主に端かがりでロックミシンを使う人でも、”ロックはやはりベビーロックじゃないと”、”衣縫人、糸取サイコー”というようなことを言われます。

確かに空気圧により自動糸通しをしてくれて、縫い目も綺麗でパワーもある。家庭用ロックミシンのパイオニア、鈴木製作所のジューキ babylockが優れているのは言うまでもないでしょう。
と言いつつも、私も衣縫人、糸取物語は持っていません。新品は言うまでもなく中古で買うにしてもかなり高額です。
多少奮発すれば買えなくもないですから、皆がそんなにいいと言うならどんなものなのか、他のロックミシンとはどれくらい違うのか、というのを知りたい気もしますが、以前も書いたとおり、私は衣縫人、糸取物語のデザインやネーミングがあまり好きではありません。

babylockのロックミシン、私はBL3-407を持っています。これはボディも小さく、デザインもいいですし、機能も十分、音も小さ目で、優秀な機械です。
また差動付4本糸プロラインなんかは見た目もいいのですが、衣縫人など現行babylockは丸みを帯びた形が好きにはなれません。プラスチックが色あせたり、黄色に変色しがちなところもあまりいただけません。

私は、ニットソーイングができる2本針4本糸ロックミシンを2台もっています。一つはジャノメ、もう一つは今はなき美馬ロック(ドイツのメーカーPFAFFへのOEM提供品)です。
一般的には美馬精機もロックミシンに力を入れていた会社ですし、美馬ロック(マミーロック)もロックミシンの縫い目は綺麗と言われます。私が持っているものもベビーロックのような自動糸通しはついていませんが、下ルーパーの糸通しレバーがあるので、ジャノメのロックミシンよりも糸通しが楽にできます。
ジャノメは家庭用ミシンではリーダー的存在ですが、ロックミシンでの評判はあまり目にしません。ただ、基本的な機能は持っているし、ジャノメのロックミシンにも特に大きな不満を感じません。

私が持っている2機種を比べてみても、それほど違いがあるようには見受けられません。使い勝手の点で多少の優劣はありますが、出来上がりの結果を見ると違いはほぼありません。

衣縫人、糸取物語などベビーロックの機種には自動糸通しの他、メス固定機能がついていたり、縫いやすくする意匠が随所にあるようです。メス固定のない他メーカーはメスをしまう必要があるものの、操作は簡単です。メス固定すると、固定されたメスが布ガイドにもなり便利でしょうが、それもなければないまでです。ロックミシンのボディのどのラインがメスの左側と同じか覚えておけば、そこにそって布を置いて、送っていけばいいだけです。ミシンに慣れて工夫していけば何ら不都合はありません。

だから、何も高い値段を出してまでベビーロックを買わなくても、安価で手に入る、TOYOTAやJUKIなど他メーカーのロックミシンで私は十分ではないかと思います。特にTOYOTAは4本糸差動付が2万円台で購入でき、音も静かで使った人の評判も悪くないようです。家庭用ミシンよりも機種にる差が大きくないと思われるロックミシン、なぜベビーロックばかりに人気が集中するのでしょう。日本製で安心、ブランド力があるというのはわかりますが、価格差程、性能機能差がないと思うのですが。

もちろん本人の意思としてベビーロックのロックミシンが欲しい人は多少出費がかさんでも購入したほうがいいです。丁寧に精巧に作られていて、これを買っておけば安心という信頼感もあることから多くの人が買っているのですから。性能やデザイン、価格に納得すれば買って後悔することはないでしょう。
ただし、、周りがいいと言うからベビーロックにしようかなー、でも高いしなー、なんて思っている人はベビーロックでなくても問題ないはず。

日に何枚も作り、販売したりする人など効率を求めるならベビーロックのミシンはいいでしょうが、趣味程度で何枚か作っていくと言う人は差動の付いたそこそこのロックミシンでいいのではないかと感じます。個人使用では元が取れる程にはなかなか縫えないでしょうから。

以上、あくまで個人的意見ですが、ロックミシンの機種選びについて考えてみました。

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