2016/08/13

Kinit 7  ニットソーイング 上手に縫うために

前回はロックミシンの基礎的な操作方法を身につけることについて書きましたが、今回はミシン操作以外の部分、ニットソーイングで生地を裁断したり、整えたりといった点で有用な情報をお伝えしたいと思います。

ニットソーイングの基礎を身に着ける。クライムキさんの本がお勧め。
ニットソーイングの基礎的な知識を付けるためにはクライムキさんの本を読むのが手っ取り早いです。

他のニットソーイング本でももちろん良いものがあります。ただし、クライムキさんの本は、作っているもののデザインや雰囲気は好みが分かれるところですが、縫い方のコツや、手順が他の本より丁寧にわかりやすく書かれていて、図や写真も大きく、本当に理解しやすいのです。

他の本はともすれば理解している人の視点で書かれていることが時にあり、これどうするの??と思う部分があったり、肝心な知りたい所が端折られていたり、文章だけで説明されていてわからない事もあります。
それに対し、クライムキさんの本はこれから作り始める人、読者の視点で作られているものが多いので、初心者にもやさしく、どの本も基礎がしっかり身に付くようになっています。

ほかの本のほうがおしゃれなものが載っているので、ついそういう本を手にしがちですが、基本を押さえるのであればクライムキさんのニットソーイング本をおすすめします。


生地の伸びの方向を常に意識すること。
ニット生地と一口にいっても、伸びるのは基本的には横方向です。
縦地はそれほど伸びないので、縫製時にセンシティブになる必要はないのですが、伸びる横地を縫う時は、ロックミシンの作動を使ったりしないといけません。
家庭用ミシンでニットを縫うときも、やはり横地を縫うときに伸びないように気を付ける必要があります。生地によっては多少縦横の伸縮率も異なるかもしれませんし、縦と横が分からなくなってしまった場合は、手で伸ばしてどれくらい伸びるか確認すればいいです。


生地のカットはロータリーカッターがいい。
布帛でも薄い生地はロータリーカッターを使う方が、2枚重ねの場合も綺麗に切れますが、ニットの場合は生地が伸びて切りにくいので、ロータリーカッターの方がきれいににカットしやすいです。
その他、パターンのから線を描いた後、ざっと鋏で切ってしまって、ロックミシンで縫う時に線をたよりに綺麗にカットするという方法もあります。


ピン止めではなく、クリップが便利
生地をとめておくために、布帛では待ち針でピン止めすることが普通ですが、ニットソーイングでは、プラスチッククリップがいいとされています。
(クライムキさんの本でも紹介されていて、クライムキブランドで20個1000円くらいで売っています。)
ただし、ちょっと高い気がしたので、もっと安く手に入らないかと、100円ショップで探してみました。いくつかありましたが、色はクリアではなく、赤、黄色、紫などのちょっと強めの色で、ラメが入っていたりします。今はこういう色でしか売っていないようなので、私は買いませんでした。

家で探してみると、以前100円ショップで買ったと思われるクリップがありましたので、今はそれを使っています。

ニットソーイングに向いていますが、布帛でも厚めの生地であればこれが非常に役立ちます。


カットソー、Tシャツの首回りは襟ぐり布を伸ばしながら縫う。これは必須!
襟ぐり布は首回り寸法の7割くらいの長さで十分です。ソーイング本の型紙もそうなっていると思います。(型や生地によって違うので、6.5から8割くらいの長さのものもあるかと思います)

襟ぐり布が前身頃後ろ身頃を縫った長さと同じくらいであれば、さらに生地が伸びてしまい、襟ぐりがかなり伸びて不恰好になります。

私も型紙からではなく、持っているカットソーと同じ形にしたくて、カットソーを型紙代わりにして、寸法通りにぬったところ、襟ぐりがかなり広がってしまい、クルーネックのものを作るつもりが、ボートネックのようになってしまいました。

首回りに、襟ぐり布をクリップ止めやピンどめする時は、後ろ中心、前中心、肩線などをあわせ、首回りにたるみがある状態にしておきます。
『オールシーズンのメンズ服』日本ヴォーグ社 より
それでその留めたポイントで首回りと襟ぐり布が合うように、襟ぐり布を引っ張りながら縫うと、縫いあがった時に綺麗にできます。
またロックミシンの差動で生地を縮ませながら縫うとよりよく縫えます。家庭用ミシンで縫う場合も襟ぐり布を上にして襟ぐり布だけ伸ばしながら、身頃布を伸ばさないように縫う事が大事です。

ソーイング本でも伸ばしながらと書いてありますが、どれくらに伸ばせばいいかわからず、少しだけ伸ばし気味ならいいのかなと思っていましたが、襟ぐり布がかなり短いので、それが合うように結構伸ばしながら縫うのだと、実際にやってみてわかりました。

何度か失敗してやっと綺麗に縫えるようになりました。


縫った後は必ず、アイロンがけを!
ロックミシンで差動をうまく使って丁寧に縫い上げられたとしても、どうしても生地がビシッとならないこともあります。そんな時はアイロンがけをすると生地が落ち着きます。
家庭用ミシンで縫った場合も同じですが、とにかくアイロンがけをすることです。
そうすると仕上がりが格段にちがってきますし、アイロンがけまでちゃんと終えると縫い終わったーという気分が一気に高まります。


こられの事を頭にとどめておけば、きれいに生地を裁断し、効率よく作業を進めらて、仕上がりも良くなってくるはずです。

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