2015/09/15

送り歯の数と送り性能について

最近のミシンは昔のものに比べて送り歯の数が多くなっています。
これはジグザグ幅が7㎜のものが多く、昔のミシンに比べて広く、送り歯の数を増やしやすいというのもあるでしょう。
通販ミシンのジャガー2204は送り歯が6枚あります。シンガー モナミSC-380は7枚です。
シンガー SC-380
最近のミシンでは送り歯、6枚! 7枚!など、送り歯の数が多いのでしっかり布を送ると言う売り文句をよく目にします。
シンガーのモナミヌウシリーズを例にとると、7枚と言っても、手前の2枚はかなり小さなものですし、奥の左から2枚目、3枚目は同じ針板の穴に配置されています。
無理に送り歯を多くしたようにも見て取れます。

昔の鋳物直線ミシンをはじめ、今の職業用ミシンも直線専用のものは送り歯3枚が基本です。また家庭用でもふり幅5㎜のリッカー・ベルニナ・ホリデーヌシリーズは3枚ですが、どれよりも送りがいいのではないかと思うくらいしっかりと生地を送ります。上のシンガーSC-380に比べて、各送り歯が大き目で頑丈な印象です。

リッカー・ベルニナ ホリデーヌ
ベルニナは工業用と同じBOX送りになっていて、布をホールドしたら送り歯が水平に動き生地を規則正しく送ってくれます。最近のJUKIの家庭用ミシン、エクシードやグレースシリーズもBOX送りだそうです。

私は送り歯の数は送り性能に全く関係ないと思っています。それよりも送り歯の形状と送り方が重要です。
また、送り歯が少ない方が、カーブは縫いやすい気がします。少なくとも私はそうです。押えも細めで生地や縫い目も見やすいからです。

ミシンのカタログに送り歯7枚!なんて書かれていても全く響かないというか、その部分はほぼ見ていません。
だから、送り歯の数を売りにしたり、無理に送り歯を増やすことに躍起になるのはやめてほしいです。それよりもせいぜい5枚くらいでしっかり送れるものがいいです。
あまり送り歯が多すぎると針板、針周辺がガチャガチャした印象で、見た目にもあまり好きではありません。

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