2016/10/01

ボビンケースの調整

ボビンケースの糸調子っていったいどれくらいが正しいのか?

JUKIの職業用SPUR25の説明書によると、ボビンケースにボビン(糸はポリエステルスパン#60)を入れて、手で少し振った時に徐々に落ちる程度、と書かれていました。

私も大体そんな感じで認識はしていましたが、これって結構あいまいですよね。

一部のページにはボビンから出した糸の10㎝くらいのところを持って少し振ったときに、5~10㎝くらい落ちるように、と書かれていたり、
http://www.tezukuritown.com/special/1004sewing/mechanism02.html
手で持った状態では動かず、振ってみて5㎜くらい落ちるようにと書いているものもあったり、
http://www.axeyamazaki.co.jp/forest/blog/index_5.html

どれが正解なのかいまいちわかりません。
5㎜なのか、5㎝~10㎝なのか。
10㎝だとちょっとゆるいような気もするし、5㎜だとほとんど動いていないのと変わりません。

海外(アメリカ)の動画では、ボビンケースを手から9~12インチくらい下にして持ち、少し振って、1~1.5インチくらい落ちるようにと説明しているものがありました。1インチは2.54cmなので、大体23~30㎝くらい下に持って、3㎝前後落ちるということです。

この場合、日本の説明のように10㎝くらい下にして持つとしたら、半分~3分の1くらい落ちるという感じなので、1~2㎝くらい落ちるくらいが良い、という風に置き換えられるかと。私も感覚的には10㎝下にして持って、上下に揺らしたとき1㎝くらい落ちるくらいがいいんじゃないかと思います。
上のリンクでいうと、アックスヤマザキさんのページにある5㎜くらいで十分ではないかと感じます。

手持ちのミシン、JUKI hzl-7800などの全回転垂直ガマ、ベルニナ半回転などのボビンを、10㎝くらいのところを持って振ってみても、ほとんど落ちません。これで自動糸調子で上糸と(ベルニナの場合は上糸標準値と)調子が合っています。少しだけ大き目に振るとやや落ちる、ただし、ゆっくり振って動かしただけではまったく動かないようでした。

あまり強く締めすぎていると、振っても全然動かず、ボビンケースのスリットに糸のひっかりが出てボビンがコロコロと転げ落ちていきます。
ちょっと振っただけで10㎝も落ちるようならちょっとゆるいような気がします。

上糸の強度や糸しまりなどにもかかわることなので、機種によって多少の違いがあるとは思いますが、少なくともベルニナや職業用ミシンなどでは、10㎝下がったらちょっとゆるいのではと感じました。

やはり、振ってみて、少し落ちる程度と考えるしかありません。

上糸が釣れた感じになっていた、JUKI SPUR25SPの糸調子を改めてあわせようとしたら、全然合わなくて、何度もやって、自分が思っていたよりやや強めに下糸を締めたら糸調子が合いました。
(JUKI SPUR25の場合、上糸調子ダイヤルに目盛りがあるのですが、これの標準値がどこだとは説明書にも明記されていないのですが、私は真ん中あたりの2〜3に合わせています。それに下糸の調子を合わせるために、ボビンケースのネジをやや強めに締めました。)

自分の感覚が結構いい加減だったんだなと思わされました。

こういうあいまいなまま、そのままになっているものって結構多いのかもしれませんね。
何かの機会にふと気づき、追及しないとわからないこと、ありますよね。

糸調子やボビンケースの調節ってやっぱりちょっと難しいですね。一度合わせてしまえば強くしたり、緩くするのはそれほど難しくありませんが、標準値がわからない状態から合わせるにはそれなりの技術と知識が必要だと感じます。


※糸調子を見るとき、ジグザグミシンであれば、直線よりジグザグを縫ってみたほうが、確認がしやすいです。直線は多少糸調子が違っていてもそれなりの形になるためわかりにくいのですが、ジグザグであれば糸調子がずれていると、明らかに表裏の縫い目が違って見えます。
直線ミシンの場合は上下同じ番手で、違う色にしてみると糸調子の確認がしやすいです。




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